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「はしかのワクチンって・・・」に答えられますか?

風疹について聞かれました。「私、風疹のワクチンってうってるですかね?自分では覚えてなくて」・・・結構困ってしまいました(-。-; 我々は風疹はどういうものか知っていますし、ワクチン接種に関しても習っています。でも、行政の問題が絡む問題に対しては、結構無知です。下手したら、一般の方々と変わらないかもしれません。みんなで確認しておきましょう。

 

まずは一般的な知識の確認から。一般的に『三日はしか』と呼ばれる風疹(Rubella)のウイルスは、Togavirus科Rubivirus属に属する直径60~70nmの一本鎖RNAウイルスで、血清学的には亜型のない単一のウイルスです。上気道粘膜より排泄されるウイルスが飛沫を介して伝播されます。潜伏期間は2~3週で、初期には微熱、頭痛、倦怠感、鼻汁、咳嗽といった“風邪もどき”のような症状を呈します。少し遅れて頸部リンパ節腫脹、顔面、耳介後部に孤発性の点状紅斑が出現し、全身に広がります。ただ、20~25%は発疹が出現しないため、「風疹=紅斑」のイメージは持っていないほうがいいかもしれません。鑑別対象は麻疹、デング熱、突発性発疹、コクサッキー・エコー・アデノウイルス感染、伝染性紅斑、猩紅熱などです。感染力は麻疹・水痘よりは弱く、免疫不全な状態以外ではあまり問題になることはありませんが、やはり妊娠初期に妊婦が感染した場合の先天性風疹症候群が大きな問題となります。

 

今年度に入り感染した患者数は3,000人程度で、昨年の25倍程度のペースです。これは、2011年ごろに、海外で流行していた風疹ウイルスが日本に持ち込まれて、拡大してしまっているためだと言われています。また、問題になっているのは若年者の抗体価の低さで、平成23年に行われた厚労省の調査では、20~40代男性の15%(20代8%、30代19%、40代17%)、20~40代女性の4%が抗体を持っておらず、11%が不十分な抗体価と報告しています。これには、予防接種法の制度の変遷が大きく影響しています。予防接種は、世代によって大きく4つに分けられます。

 

・1962年以前生まれ(51歳以上)

予防接種の制度自体が存在しなかったため、男女ともにワクチンの接種をうけていません。

・1962年~1979年生まれ(34歳~51歳)

女性は、中学生の時に学校で集団接種を1回受けています(ただし、女性に注意が必要な病気という認識から、男性には接種制度はありませんでした)。

・1979年~1989年(23歳~34歳)

接種による副作用が問題となり、学校などでの集団接種から、個人が病院へ行き、接種を受ける方法に変わり、強制力がなくなったため、男女ともに接種していない人が多いです

・1990年以降(22歳以下)

ワクチンが改良され、より幼児期に予防接種を受けさせることが多くなり、接種率も上がっています。さらに、予防接種が2回受けられる制度に変わっています。

 

つまり、感染の可能性が高いのは1962年以前に生まれた男女、1962年~1979年生まれの男性、1979年~1990年生まれの男女で、特に注意しなければいけないのは、妊娠可能年齢の1979年~1989年生まれの女性になるわけです

 

ちなみに妊娠中のワクチン接種は避ける必要があること、ワクチン接種後は2ヶ月間の避妊が必要であること、授乳中の母親がワクチン接種を受けた場合、母乳を飲んでいる赤ちゃんにワクチン・ウイルスが感染し赤い発疹が出る事があるものの、重い合併症は起こさないことなども覚えておきましょう(^-^)

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