Home > ブログ > やっぱり誤嚥性肺炎ですよね(・∀・)

やっぱり誤嚥性肺炎ですよね(・∀・)

以前このブログで誤嚥性肺炎(嚥下性肺炎)について書かせていただいたのですが(仕方がない誤嚥性肺炎ヽ(´ー`)ノ・・・なんてナイ!)、沢山『いいね!』を押していただきました。感謝感謝です(^-^) 超高齢化社会と呼ばれて久しいですが、全死亡原因の第3位に肺炎が上昇し、その多くを誤嚥性肺炎が占めている以上、診断・治療法を日々アップデートしていくことは、臨床に携わる者にとっては必須といえるでしょう。ここでは、最近改訂された『嚥下性肺疾患の診断の治療』(2013年)を元にお話します。

 

さて、まずは診断フローチャートです。

誤嚥性肺炎

 

時代背景も加味し、胃切除後嚥下性肺炎(Postgastrectomy Aspiration Pneumonia)が独立した項目になっています。メンデルソン症候群び慢性細気管支炎にもしっかり言及されていますので、さきにそちらの診断基準を挙げておきます。

 

●メンデルソン症候群(Mendelson’s Syndrome)

 

・胃内容物の嘔吐に伴う誤嚥による急性の化学性肺炎。胃液(pH2.4以下)の気道内への吸引後、急激に発症する。

・臨床症状・所見で①発熱、著明な低酸素血症、呼吸困難、頻脈、チアノーゼなどを認める、②胸部X線上に、浸潤影または肺水腫様の陰影を認める。

・病理学的に、化学性の肺炎像が確認される。

 

●び慢性嚥下性細気管支炎(DAB;Diffuse Aspiration Bronchiolitis)

 

・①食事摂取と関連した喘鳴、呼吸困難感、喀痰咳嗽、微熱のいずれか1つ以上の症状を認める、②胸部X線上に、明らかな肺炎を示唆する陰影を欠く、③胸部CTで比較的び慢性の(小葉中心性の)小粒状影を認める・・・①~③のすべてを満たす。

・客観的な嚥下機能の確認:誤嚥あるいは食事中のむせの確認、嚥下機能障害あるいは誤嚥をきたしうる基礎疾患を有する。

・病理学的に、細気管支の異物反応による炎症、肉芽形成による細気管支閉塞が認められる。

 

今回の改訂で変わった点のひとつが、嚥下機能検査に関する記載です。前回のブログでも触れた反復唾液嚥下試験(RSST:The Repetitive Saliva Swallowing Test)、水飲み試験(WST:Water Swallowing Test)といったスクリーニング検査以外に、嚥下誘発試験(SPT:Swallowing Provocation Test)、嚥下内視鏡検査(VE:Videoendoscopy Test)、嚥下造影検査(VF:Videofluorography)など、詳細な検査についてもしっかり記載されています。

 

抗菌薬の選択については、あまり真新しいものはありません。A-DROPシステムで重症度を判断し、治療薬を選択するところも同様です。強いて言えば、注射用アジスロマイシンが普及したことで、アジスロマイシンのポジションが上がったところかな?

 

〈軽症例(主に外来)〉

①    アジスロマイシン       500mg 1日1回静注

②    スルバクタム/アンピシリン  6g 1日2回に分割静注

 

〈中等症〉

①    スルバクタム/アンピシリン  9g 1日3回に分割静注

 

〈重症例〉

 

①    スルバクタム/アンピシリン  12g 1日4回に分割静注

②    スルバクタム/アンピシリン  9g 1日3回に分割静注   +アジスロマイシン  500mg 1日1回静注

③    メロペネム          2~3g 1日2~3回に分割静注

 

結構シンプルですよね~

 

ただ、今回の改訂版のポイントはこのあたりではありません!実はここまでは前座みたいなものなんです。最も大切なポイントは『非薬物療法』です。記載は口腔ケア、摂食嚥下リハビリテーション、食事・栄養療法、胃瘻など、細部にまで及んでいます。特にリハビリテーションに関しては、その考え方にまで言及されています。さらには、禁煙、ワクチン、食後も体位等々・・・当たり前ですが、誤嚥性肺炎は、チーム全体、さらには患者様本人や御家族全員で立ち向かわなければいけないんです。『非薬物療法』に関しては、また別の機会にお話しますね(^-^)

Home > ブログ > やっぱり誤嚥性肺炎ですよね(・∀・)

メタ情報

Return to page top