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“バクテリア”先輩

『地球カレンダー』というウェブサイトがあります(http://www.ne.jp/asahi/21st/web/earthcalender.htm)。地球の誕生から現在までを365日で表しているんですが、このページの凄いところは、次の年(つまり未来)の年表まであるところです(ちなみに、人類は1月1日の午前0時0分30~40秒辺りで滅亡しています)。面白いサイトなんで一度見てみて下さい。

 

何でこんなことを書いたかというと、バクテリアの“先輩ぶり”を理解してもらおうと思ったからです。光からエネルギーを吸収するバクテリアが地球に誕生してから35 億年(3月29日)、33億年(4月14日)頃には様々なバクテリアが増えだし、27億年(5月31日)には酸素の放出を始めています。バクテリアはこの35億年の間に、他のバクテリアを死滅させる抗菌物質を産生するか、他の抗菌物質を分解するか、突然変異や耐性獲得により自身の細胞壁組成や抗菌物質の作用点を変えるか、または芽胞などを形成して条件がよくなるまで耐えるかのいずれかの方法を駆使し生き抜いてきた、いわば“エリート”なわけです。

 

それに対して人類が誕生したのは12月31日の午後11時37分・・・『先輩』『後輩』どころの騒ぎじゃない。同列で語ることすらおこがましい。さらに、抗菌薬が開発されてわずか100 年(12月31日午後12時59分59秒)。いやいや、何とも無謀な話です。われわれは、35 億年もの壮大な歴史を生き抜いてきた“大先輩”に対して、わずか約150 種類程の抗菌薬で戦っているわけです。しかも、これらの抗菌薬の大部分が自然界の物質からつくられていることを考えると、現在まで生き抜いてきたエリート達にとっては我々が作り出した150 種類程度の抗菌薬は、すでに経験済み。耐性化を持つなんて簡単なんです。

 

NEJMにはこんな風にまとめられています。69年前には助けられたのに、その66年後には助けられない。何か・・・ムナシイ。

http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMp0804651

 

まぁ言ってみれば、耐性菌なんて“キリン”みたいなものです。以前は“オカピ”だったけど、『木の下の方の木の実がなくなっちゃったから、首でも伸ばして上の方の木の実食~べよっと』って形を変えただけ・・・て考えれば、耐性菌に目くじら立てることもなくなるでしょ?!

 

どうしたら耐性菌と上手く付き合っていけるか、ってのはまた別の機会に・・・。

 

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