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“井の中の茹で蛙”症候群?

『茹で蛙症候群』をご存知ですか?・・・いや、ハリソンには載っていませんよ(^_^)。

 

蛙をいきなりお湯に投げ込むと、熱さですぐに飛び出しますので、何事も無く済む。

水だったらもちろん、蛙は心地良いのでそのまま泳いでそこに留まる。

では、徐々に温度を上げて行くと蛙はどうなるか?何と、飛び出すべき温度になっても気付かないで飛び出さないばかりか、そのままの状態で泳ぎ続け、ついには茹で上がってしまう。

・・・というお話。

 

実際は水温が25℃を超えたあたりから落ち着きがなくなり、徐々に激しく暴れだし、42℃で死んでしまうみたいですが、そんな下世話な話はおいておきましょう(^^ゞ

これは、主にビジネスの場面で使われる言葉です。営業の現場において、急激に市場が変化したり、突然他社が営業攻勢をかけたりしてきたりすれば、その変化に合わせて営業戦略なり販売方法を変化させて対応しようとします。でも、売上がなだらかな下降線を描きながら減少してきた場合などは、その変化に気が付かず、いつのまにか手遅れになってしまう場合が有ります。そうならないために、営業マンはどんな状況でも常に市場の動向を気にしておきましょうという含蓄のある蛙のお話です。

この症候群、みなさんの中でも罹患している人、多いんじゃないでしょうか。

 

  •  いつも過換気症候群で救急外来。「またいつものか」・・・喘息発作
  • ゆっくり進行している貧血を「歳も歳だしまぁ仕方ないか」・・・骨随異形成症候群
  • 徐々に進んでいく認知症。「ボケちゃったんだね」・・・パーキンソン症候群
  • 「これだけ眠剤飲んだら寝ちゃっていても当然でしょ」・・・敗血症性ショック
  • めまい持ちの患者。「いつも通りの点滴しよ」・・・小脳梗塞

 

こんな例は、枚挙にいとまがないと思います。診療に慣れてしまったベテランの先生はもちろん、ちょっと救急外来に慣れてきた今の時期の研修医の先生も、罹りやすい症候群です。

こういった慣れの現象は、何も疾患に限ったことではありません。医者という仕事は、『井の中の蛙』になりやすい職業です。ただでさえ専門性が高い仕事である上に、医師にしか与えられていない権利も沢山あります。若くして周りの人からは「先生」と呼ばれ、自分よりもずっと人生経験の多い患者様に「○×しなきゃダメでしょ」と諭す・・・“勘違い”しやすい仕事ですし、実際に“勘違い”している人は大勢います(こんなことを言っている管理人も、きっと例外ではないと思います)。その“勘違い”を続けてしまうと、お湯の温度がどんどん上がっているのに気付かず、気付いたときには手遅れに・・・それが、もっとも大切な“患者様の命”に関わる可能性もあるため、この“勘違い”は厳禁です。

井の中から飛び出し、飛び込んだ先の池の水温の変化に、常にアンテナを張っておきましょうね(^.^)b

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